今回紹介するのは『むちむちポーク!』。
『怒首領蜂』などの弾幕シューティングゲームで知られるケイブの作品です。「とんがりギャルゲーなのにシューティングじゃねえか!」という部分については気にしないでください。こういうのも入れていかないと私が書く記事はエロゲーに偏ってしまうんです。
元東亜プランのメンバーが設立した会社であるケイブですが、東亜節ともいえるシンプル×ど派手の硬派な内容を引き継ぐのではなく、遊び心を大炎上させたかのようなはじけぶりを見せている気がします。『むちむちポーク!』ではないのですが、他のゲーム広告のチラシでろくに広告をせず、女の子のパンツを吹き飛ばす遊びができるペーパークラフトにしていたことがあったような……。ほかにも自社ゲームに登場する美少女キャラクターをプリントしたレース付きのおパンツをグッズとして販売したりと、何をしだすか予想がつかないところが面白い会社です。ちなみに、その成人男性が着用できるサイズのおパンツは完売していました。みんな好きなんですね、ふりふり。
そんな感じなので、ぽっちゃり女子×ラバースーツという異色の主人公たちが空を駆ける重量級インパクトのシューティングが出ても、ケイブファンには「いつものケイブ」感覚だったかもしれませんね。でもゲーム界的にはたぶんとんがっているので、気にせず紹介していきます。
公式サイトにあったストーリーはちょっと長かったので、短くまとめたものを以下に置いときます。
全人類完全総ブタ化の鉄槌をくださんと息巻くポークフィレ将軍によってさらわれた3人の少女。
彼女たちはポークフィレの目の前で牛肉を讃えていたことが原因で、勝手に動く小型戦闘自転機ケッタマシィーンに乗せられ、人類が総ブタ化していく様を見せつけられる羽目になってしまったのだ。おまけに、なぜか物語の舞台である福多塚町が抱えていた過剰な防衛戦力を差し向けられて、絶体絶命の大ピンチ!?
果たして彼女たちの運命は、そして人類の未来はどうなる!?
大体こんな感じです。
どうやら豚以外が好きだと言うとポークフィレ将軍の怒りを買ってしまうようですね。ちなみに私は鶏が一番好きです。
誰がどういう性能かよくわからなかったので、なんとなくむちむちブルーこと肩口一久青(かたくちいくお)を使ってみました。……肩ロース?
むちむちピンクは原外桃(ばらそともも)、むちむちイエローは宗黄らふて(そうきらふて)と、3人揃って肉感溢れる名前と体をしています。名は体を表すとはよく言ったものです。
ゲーム画面はこんな感じです。
画面下部のゲージはラードアタック用のゲージです。
ラードアタックは貫通攻撃のことで、ゲージが溜まっているとキャラクターによって巨大ドリル、巨大チェーンソー、巨大バズソーを発射できます。ちなみに上画像は巨大ドリルのもの。文字によるSE表現、やたらとカロリーの高そうな特殊ショットもユニークですね。
敵幹部のセリフはボイス付き。声はケイブの名物社員である内藤那津子女史が当てています。
本作のボムはロボが突撃していくというもの。画面が賑やかですね。
ネタゲーっぽさ溢れるゲームではありますが、ゲームバランスは悪くないと思います。私はシューターとしてはど底辺なので死にまくりましたが、楽しさは感じましたし、理不尽とも思いませんでした。上級シューターの方がどう感じるのかはわかりませんが、プレイした方々からの反応も悪くないそうですよ。いささか尖りすぎていたのか、残念ながらまずプレイしてみようという人が少なかったようで、ゲームセンターでは人気がでなかったのが残念ですね。好きだという人はトコトン好きなようですが。
と、ここまでならまだ一風変わった萌え系シューティングだなーで終わるのですが、『むちむちポーク!』の一番とんがっているところはゲーム内容ではなく、公式サイトだったりします。
ゲームの内容紹介であるはずのむちむちポーク!-福多塚町公式サイト(クリックすると別ウインドウで開きます)は地方自治体の公式サイトに酷似しており、物語の舞台である福多塚町(ぶたづかちょう)が実在しているかのように装っているユニークなものになっているのです。
役場組織の項目にキャラクターの相関図があったり、文化財・特産品に特性壁紙とブタパラシュート工作キットが用意されているなど、ここまで凝るかと笑える内容ですので、ぜひ一度ご覧ください。先ほどは短くまとめてしまったストーリーは、サイトの下部にある「福多塚町立図書館・今月の一冊 ポークストーリー」から読むことができますよ。
それでは今回はこれにて。次回もよろしくお願いします。